COLUMN

加速するネットスーパーの影に、ネットとリアルの勢力図を見た!

この不景気の中、各社ネットスーパーが急成長を続けている。ネットスーパーとは、ご存じの通り近くのイトーヨーカドーやイオンの店頭に並んでいる食材、日用品などを、ネットのチラシを見て注文、自宅まで宅配してくれる、というサービスだ。

しかし、このネットスーパーなるもの、昨日今日できたものではない。イトーヨーカドーは、2001年3月からサービスを開始していた。※アイワイネット  (ちなみに、西友は2000年5月と一番早かったようだが...)

そうなんです。こんな便利なサービスなんだから「流行らない訳がない!」と、その後次々と中堅スーパーまで参入したのですが、まぁ途中見事に、拍子抜け...。途中停滞感すらありましたよね。そんな停滞感をぶち破り、実は昨年2009年は「ネットスーパー元年」と呼ぶに相応しい年となったのです。

ではなぜ、2009年が「ネットスーパー元年」となったのでしょうか?私なりに、分析したところ3つの要因があると睨んでます。(=_=)

その3つとは...

1)景気後退による「巣ごもり消費」の肥大化
2)新型インフルエンザの流行に伴い、外出を控える層が増加したこと
3)楽天のEdy(ビットワレット)買収

1)、2)については、特に説明は不要でしょう。この1年間はこのような現象が、顕著であっと思います。
今までパッとしなかったネットスーパーを、みんな「あっ、そういえば...」と使い始めたことは、容易に想像がつきます。

そして重要なのは、何といっても3)です。これが一気にネットスーパーに火を付けることになったのです。そう、ご存じの通り昨年11月楽天は、Edyを発行するビットワレットを買収しました。この目的は一目瞭然。リアルの世界で利用されるEdyを楽天でより使いやすくする、そして楽天で貯めたポイントを簡単にリアル店舗で使えるという、相互利用が目的なのです。

つまり、大げさに言えば「ネットからリアルへの進出」。楽天がリアル界に攻めてきたのです。感の鋭いみなさんなら、もうお分かりですね。そう、ネットスーパーはその影響を受け、逆にリアルからネット界にやって来て、今いるお客さんを囲い込もうとしているのです。

私達のお財布は一つな訳ですから、リアル陣営(仮にイトーヨーカドー)と、ネット陣営(仮に楽天)は、同じ戦場でバチバチと火花を散らし、既に戦いを繰り広げているのです。ただ私達の目にはまだ見えないところで...。

そうです。みなさんがネットで貯めた楽天ポイントを、近くのリアル店舗でそのまま「シャリ?ん」と使える日が、もうそこまで来ています。ああ、何と便利なのでしょう。ただし、セブンイレブンでは当面使えないとは思いますが...。


担当:鈴木