COLUMN

【実録】小さな会社がビジネス展示会に出展!果たして元は取れるのか?名刺はどれくらい集まるのか?費用対効果をしっかり検証してみた<後編>

前編はコチラ

Real iDのSCビジネスフェア2015出展費用 合計637,400円

【内訳】費用
・SCビジネスフェア出展費用(1コマ料金3×3メートル)...282,960円
・出展者プレゼンテーション費...16,200円
・ブース備品費用...65,880円
・スライド用ナレーション音声費...35,000円
・SCカレンダー資料作成...7,200円
・A4フライヤー印刷代(7種類×各500枚)...16,920円
・パネル印刷費用(B1×3、A1×5)...44,860円
・ブース追加備品(椅子、テーブル、証明など)...65,880円
・アルバイト費用 36,000円(日当12,000円×3)...36,000円
・交通費(ガソリン代、高速代、駐車場)...5,000円
・パネル、フライヤーデザイン費...60,000円
・備品費用(ダイソーで購入)...1,500円
 合計(税込み)...637,400円
 ※3日間の社員人件費はのぞく


費用対効果の考え方について

広告費は売上の10%という一般的な基準から考えますと、この経費(63.7万円)からの展示会売上は640万円くらい取ることが最低限必要となります。売上計上までにだいたい3〜12ヶ月は掛かると見込んでいます。
展示会ではどうしてもキラキラと華やかなブースに目が行きます。しかし、すべてのビジネスにおいて費用対効果が重要です。当社は展示会に掛けた費用に見合った売上を(もちろんそれ以上)取れば良いのです。他のブースの華やかさ、豪華さにだけに目を捕らわれてはいけないのです。

3日間の名刺の獲得数 約220枚

※実際に今回の展示会「SCビジネスフェア2015」で集めた名刺(セミナー参加者40名、出展社40名を含む)

リード件数について

この展示会規模(昨年の来場者41,500人)と過去の展示会出展経験から考慮して、今回の名刺獲得数は3日間で100~150枚を見込んでいました。ですから220枚という数字だけみると、予想を大幅に上回ったと事になります。
もちろん獲得した名刺の数を競うことは本来の目的では無く、展示会出展時の一つの目安に過ぎません。あくまで営利的な目的を明示するならば、この展示会を通じて640万円以上の売上を上げることなのです。


この展示会に出展された企業様、もしくは展示会出展経験のある方は「えっ、あのショぼいブースで名刺220枚は多いなぁ。どうやって集客したんだろう?」という印象かと思います。

なぜこんなショぼいブースにお客様が来てくれたのか?

ズバリ、ブースへの来場者を増やせた秘訣はコレです。

実は展示会直前に自社サイトで
【緊急告知!】最s新の商業施設オープン予定カレンダー資料DL無料配布します!
という展示会ブースへの来場を促すキャンペーンをWeb、Facebook、ニュースレターを通して告知しました。これが一番大きかったのです。この告知のおかげで、Real iDのブースに来る方の50%はこの資料求めてくる方でした。

こちらからは"声を一切掛けない"接客スタイルで勝負

ブースでは3日間、女性アルバイトスタッフとデジタルオーガナイザー遠山、レジェンド鈴木で対応しました。
こちらからは決して「いらっしゃいませ〜」と声を掛けることはありません。
接客は声を掛けられるまで、もしくはお客様が物足りなさそうになって、キョロキョロされるまでは決して話しかけません。

なぜかと言いますと、自分が初めて入った洋服店で品物を見ていたとします。まだ服を見てボーっと考えているのに、いきなり店員さんに「そのスーツの色違いが入荷しましたよ、いかがですか?」と声を掛けられたら嫌じゃないですか?(あくまで自分の場合)
店員さんには悪いけど「ちょっと待ってよ〜」と思って、僕だったらよその店にシレっと行っちゃう訳です。

必要な時だけ最小限の接客対応をすること。これが少ない人数で効率良く、見込み度の高いお客様とお話する最も良い方法なのです。これはレジェンド鈴木が、前職の家電量販店営業&店頭接客で培った売る為の本物のスキルです。

ブースのキャッチコピーはより科学的に

当社のブースキャッチコピーは
「SC至高のオムニチャネル!」
「SC究極のオーツーオー!」
です。

正直「はぁ!?」ですよね。

なぜ、こんな意味不明でアホなキャッチコピーなのか?
これは自分が展示会でブース間を出歩く時の経験と、科学的根拠に基づいて言葉を選び設計しており、基本的な3つのルールに基づいています。そのルールもご紹介しちゃいます。

1)文字数は13文字以内
皆さんお馴染みのYahoo!ニュースの見出しルールは13文字以内である、ということご存じでしょうか?Real iDでもそのルールをパクッ、いや学ばせて頂いております。展示会でブース間を歩く速度、ブース幅3メートルという数式に基づいてはじき出された文字数が13文字なのです。(あえてスパッと言い切る!)

2)POPの色は「黄色と黒 or 赤」
 黄色と黒は「警告」を意味します。線路の踏切バーやスペースシップの自爆ボタン、ゾンビが出没する危険区域などは必ずこの配色ですよね。要するに目立って注意喚起するカラーなのです。

3)テキストの内容は一瞬で理解できない、意味不明な内容であるべき
 当社のブースキャッチコピーは「SC至高のオムニチャネル!」「SC究極のオーツーオー!」って一瞬で「はぁ?!」って感じですよね。これについては少しだけ説明させて頂きます。
例えば出展ブースにデカデカと「社内コミュニケーションの課題を当社のITソリューション●●で必ず解決します!」といった見出しがあったとします。(こういう見出しは実際に山ほど拝見します...)これですと、人はすぐに一つ一つの単語を自分の中で噛み砕いて理解出来てしまいます。

 「社内コミュニケーション」→はいはい、よくあるよね。
 「課題」→そうそう、判断遅いとか、情報が届いてないとかね。あるある...
 「ITソリューション●●で」→あーよくある社内SNSとか、グループウェアの進化版だろうな。
  →うちは間に合ってるから、別にいーや関係ないな。他に面白そうなブース無いかなぁ。

といった具合に判断してそのブースはスルーします。
しかし、
当社のブースキャッチコピー

「SC至高のオムニチャネル!」

「SC究極のオーツーオー!」

なんて目にした時に、一瞬で理解出来る人はまず居ません
オムニチャネル」「オーツーオー」はSC業界関連の多くの方にホットで、今一番関心が高く突き刺さる鉄板キーワード。だから何の躊躇無く使い倒します。
しかし、「至高」「究極」と書いてあると、それを見た人の脳はその言葉の組み合わせを理解できず、脳は真っ白にリセットされてしまいます。つまり不可解意味不明だからです。人間の脳は基本的に自分が経験していない事から、それを予測することは出来ません。このワードを聞いて予測が付くとすれば、そうあの名作グルメ漫画「おいし●ぼ」くらいでしょう。
ですから、このブースキャッチコピーを見た人は、それを理解したくて(正確には理解できなくて)、気になって立ち止まることになるのです。実際にこのキャッチコピーを見て「これ、何なの?」と突っ込んで頂いた皆様!心より感謝いたします。

結論

来年もSCビジネスフェアに出展させて頂きたいと思います。ターゲットが絞られていてやりやすいし、運営者さんの気配りをとても感じる展示会です。SCビジネスフェア運営事務局の皆様どうもありがとうございます。
今、この展示会で頂いた出会いとチャンスから、売上を上げることに専念しています。過去に出展した展示会でも、しっかりペイできているので自信があります。小さくてお金の無い会社でも、独自路線と他社との完全な差別化で勝つことができるのです。現時点ではまだ売上計上まで掲載できず残念ですが...。
残念ながら今取り組んでいる展示会後の営業方法、ノウハウについては一切公開出来ません...。

なんてウソ−!そんなケチくさいことは言いません。
近いうちに必ず公開します。ご興味がある方は当社のニュースレター登録Facebookページにいいね!しておいて下さいね。きっと良いことがありあすから。
Real iDはブース制作費用にはお金を掛けておりませんが、ご来場頂く為の仕掛けには1年間の手間暇を掛けてきました。無料配布している「SCオープン予定カレンダー」は1年前から作り始め、毎月情報更新している当社サイトの人気コンテンツです。
こんな展示会出展ぷりですが、小さなベンチャー企業さんや、同じSC業界でビジネスをする方のお役に立てれば幸いです。

自分なりに考えたこと

本当にびっくりするほど、来場者の多くの方が「SCオープン予定カレンダーください!」という方ばかりでした。3日間を通してすでにReal iDの事をご存じで、ご指名で来場される方が多かったです。初日の朝一にご来場頂いたお客様も、大阪から来たという方でした。本当にありがとうございます。

ブース制作費にはご覧の通りお金を掛けておりません。しかし、おかげさまでReal iDを知っていて当社に興味がある方だけがブースにお越し頂けました。このあたりは読み通り当社コンテンツマーケティングの成果です。
これは展示会で実際に行った当社の「オーツーオー施策」だと思っています。つまりWeb(オンライン)で告知して、実際の出展ブース(オフライン)に来て頂くとういことを、しっかりと自社Webメディアを使って実現することが出来ました。
当然、Real iDは「商業施設のオーツーオー、オムニチャネル、インバウンドに特化したクラウドサービスの企画開発・運営」を行っている企業なわけですから、出来て当たり前な訳ですがw

このあたり「オーツーオー」とか「オムニチャネル」といった概念だけ勉強するのではなく、当社は実際に仮説と検証で実証している点が他社と全く違います。(と自負しております...)
商業施設ビジネスに携わっている方で、デジタル(Web、スマホアプリ、SNSなど)を活用した「オーツーオー」「オムニチャネル」にご興味がある方がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡ください。当社でお役に立てることが必ずあると思います。

番外編

【面白かった会話】
お客さん「え、ホンマにこのSCオープン予定カレンダー無料なんですか?」
レジェンドすずき『はい、無料です』
お「え?今後有料化するとか?」
レ『いえいえ、そんな予定は一切ありません。ずっと無料です』
お「あ、実は広告を出して儲けるとか?」
レ『いえいえ、そんなことはしませんし、やりません...』
お「御社、どうやってメシ食ってるの!?」
レ『は〜い、お箸で食べております』
お「どっか〜ん!」(>_<)

【嬉しかったこと】
初対面のお客様との会話
お客さん「はじめまして!レジェンド鈴木さんBlog読んでます!」
レジェンド鈴木「どもどもーありがとうございます!って誰やねん!」